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飛躍し続けるスポーツ “トライアスロン” |
アテネへの道が今年から本格化 | |
2000年のシドニー・オリンピックで、初めて正式競技となったトライアスロンは2004年、アテネで2度目のオリンピックを迎える。近代オリンピック発祥の地、アテネで開催される第28回大会では、トライアスロンは男子が8月25日(水)、女子が翌26日(木)に行われる。 シドニー・オリンピック後、世界のトライアスリートたちのワールドポイントはそれまでの獲得ポイントの10%だけが残され、'01年より新たにアテネ・オリンピックに向けてのポイントが積み重ねられはじめた。そして翌年に本番を控えた今年は、いよいよポイント獲得が激しくなる年と考えられる。そのため、JTUでは選手強化を本格化していくこととなった。 日本は、シドニー・オリンピックでは出場最大枠の男女各3名のエントリー権を得たが、アテネでも3名の最大出場枠を獲得する方針でナショナルチームを編成していく予定。そのためには今年1年、できるだけ多くのワールドポイントを獲得できることが、各大会への参加選手の最低条件となる。 2003年のNTTトライアスロンジャパンカップは、今年は昨年より1大会多い、全8戦で行われる。石垣島、蒲郡、幕張で行われるITU(International Triathlon Union:国際トライアスロン連合)ワールドカップ3戦のほか5戦はITUインターナショナルイベントとなり、すべての大会でアテネにつながるワールドポイントが獲得できる大会の誘致に成功した。 このように、2003年は日本選手にとって好条件をつくり、国内に加え海外でのワールドカップ、ITU世界選手権などで上位に入り、3名のオリンピック出場枠を第一番目の目標として戦う、というアテネ・オリンピックへ向けての戦略を立てた。 |
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日本、アジアそして世界のステージへ | |
今年で15回目を迎えるITU世界選手権は、12月6日(土)、7日(日)にニュージーランドのクイーンズタウンで行われる。出場できるのは、ITUワールドランキングから50名、アフリカ、ヨーロッパ、オセアニア、アジア、北米、中米、南米の大陸別地域選手権を勝ち抜いた選手とITUのワイルドカードによる出場と決められている。 '98年シーズンから、ITUワールドランキングのポイントが取れるレースとして、ITUインターナショナルイベント(国際大会)が加わった。また、大陸別の地域選手権でもワールドポイントが獲得できる。さらに昨年より、日本が採用しているQF(Quality Field)係数がワールドカップで導入されている。 そのほかITUでは、ロングディスタンス・トライアスロンやデュアスロン、ウィンター・トライアスロン、アクアスロンなどの選手権・大会も数多く主催している。 また、日本を含むアジア地域では、アジアトライアスロン同盟(ASTC)が'91年に組織され、現在13の国と地域が加盟している。ASTCは、'92年よりアジア選手権を開催している。アジアカップでもポイントランキング制を取っており、シリーズチャンピオンが争われる。 |
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トライアスロンの軌跡 | |
1974年9月25日、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴで初の大会が開かれ、現在では世界120以上の国と地域でトライアスロンやデュアスロン、および関連する複合競技が行われている。 日本では'81年の鳥取県米子市皆生温泉でのレースが初大会となり、'85年には、宮古島と琵琶湖でロングディスタンスが、熊本県天草で日本初の51.5kmのレースが行われた。 '89年の国際トライアスロン連合(ITU:International Triathlon Union)発足に続き、'94年には、日本トライアスロン連合(JTU:Japan Triathlon Union)が創設、'99年に社団法人となった。 トライアスロンは、'78年に始まった「ハワイアイアンマン」のウルトラロングディスタンス(225.2km)など、かつてはロングのイメージが強かったが、現在は「オリンピックディスタンス」と呼ばれる51.5kmが主流となっており、世界のトライアスロンの80%以上のレースがこの距離で行われている。 ラテン語の「3」を意味する“tri”と、「運動」を意味する“athlon”の合成語であるトライアスロン(triathlon)は、現在ではフィットネススポーツとして男女問わず、子供から高齢者まで幅広い層で楽しめるスポーツとして定着している。 JTUでは、こうしたトライアスロンの特性に着目し、各年代に向けて幅広い活動を行ってきた。それが、「JOCジュニアオリンピックカップ」や「ちびっこ・ジュニアトライアスロン教室」につながっている。 こうしたジュニアへの働きかけで興味をもった選手たちは、次に「JTU認定記録会」に挑戦してエリート選手を目指すこともできる。 また、生涯スポーツとして人気の高いトライアスロンをさらに盛り上げるため、ロングディスタンス部門の大会の充実も視野に入れている。一昨年から復活した「アイアンマンジャパン五島長崎」がそれだ。 こうした全世代のトライアスリート育成が、トライアスロンが国民体育大会の正式競技となる礎となるだろう。 さらにJTUでは、審判員や指導者の養成も充実させていく。これらの活動が、スポーツとしてのトライアスロンを強化していくことになる。 |
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小中学校への普及で、「会員5万人計画」 | |
トライアスロンの普及と発展のため、(社)日本トライアスロン連合(JTU)ではシドニー・オリンピックの翌年、'01年より「会員5万人計画」を発表し、新たなトライアスロン愛好者の拡充に努めてきた。その計画にそって、学校教育のでトライアスロンが取り上げられるよう働きかけるため、'02年より小中学校向けに「トライアスロンビデオとテキスト」の無償配布を開始した。 小学校向けはビデオと児童用テキスト・教師用テキスト、中学校向けはビデオと生徒用テキスト・教師用テキストがセットになったもの。現在では下記の通りの件数で配布が行われているが、配布を希望される学校には個々に対応している。 こうした活動を受け、小中学生が参加できるトライアスロン・デュアスロン・アクアスロン大会が、全国各地で増加中である。 │地域 │小学校 │中学校 │地域 │小学校 │中学校 │ │北海道 │ 124 │ 97 │滋賀県 │ 44 │ 25 │ │青森県 │ 34 │ 17 │京都府 │ 56 │ 21 │ │岩手県 │ 35 │ 9 │大阪府 │ 265 │ 112 │ │宮城県 │ 71 │ 17 │兵庫県 │ 191 │ 220 │ │秋田県 │ 21 │ 10 │奈良県 │ 45 │ 17 │ │山形県 │ 30 │ 16 │和歌山県 │ 20 │ 15 │ │福島県 │ 54 │ 263 │鳥取県 │ 6 │ 6 │ │茨城県 │ 72 │ 29 │島根県 │ 14 │ 7 │ │栃木県 │ 56 │ 33 │岡山県 │ 64 │ 35 │ │群馬県 │ 47 │ 14 │広島県 │ 88 │ 85 │ │埼玉県 │ 257 │ 191 │山口県 │ 40 │ 21 │ │千葉県 │ 168 │ 91 │徳島県 │ 16 │ 11 │ │神奈川県 │ 296 │ 136 │香川県 │ 21 │ 19 │ │山梨県 │ 19 │ 5 │愛媛県 │ 47 │ 162 │ │東京都 │ 286 │ 525 │高知県 │ 16 │ 136 │ │新潟県 │ 84 │ 32 │福岡県 │ 147 │ 69 │ │富山県 │ 23 │ 18 │佐賀県 │ 24 │ 16 │ │石川県 │ 25 │ 142 │長崎県 │ 40 │ 68 │ │福井県 │ 18 │ 14 │熊本県 │ 52 │ 60 │ │長野県 │ 83 │ 28 │大分県 │ 32 │ 14 │ │岐阜県 │ 56 │ 33 │宮崎県 │ 41 │ 87 │ │静岡県 │ 155 │ 52 │鹿児島県 │ 64 │ 35 │ │愛知県 │ 249 │ 147 │沖縄県 │ 91 │ 40 │ │三重県 │ 41 │ 15 │ │ │ │ |
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参考資料 | |
歴代ジャパンカップシリーズチャンピオン 歴代JTU日本トライアスロングランプリ最優秀選手 日本トライアスロン選手権歴代優勝者 ASTCアジア選手権歴代優勝者 ITU世界選手権歴代優勝者 |
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世界主要大会スケジュール | |
2003ITUトライアスロンワールドカップ(51.5km) 2003ASTCトライアスロンアジアカップシリーズ 2003ITU世界選手権(予定) |
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