先月、日本アンチドーピング機構(JADA)から、平成28年岩手国体自転車競技においてドーピング防止規則違反を起こした事例について、日本スポーツ仲裁機構による仲裁判断の報告がありました。
本事例は、海外製サプリメント(商品名「ANAVITE」)を服用し、ドーピング検査で禁止物質であるタンパク同化ステロイド薬が検出されたものです。その後、競泳のインカレにおいても同じ物質で違反事例が発生し、岩手国体と同じメーカーの同一サプリメントを服用していることがニュースで報道されました。サプリメントは栄養補助食品で、あくまで「食品」です。食品の成分表示は食品衛生法で定められていますが、製品に含まれている成分を全て表示する義務はないため、禁止物質が含まれているかどうかが判断できません。
今回の事例のように、過去に使用していて検査で陽性になっていなくても、製造ラインに誤って禁止物質が混入するなど様々な理由で、禁止物質が含まれるようになる事例が報告されています。 選手の皆様におかれましては、栄養摂取はサプリメントに頼らず、食事から摂ることを大前提として心がけてください。どうしてもサプリメントを摂取したい場合は、JADA認定製品※1)を使用するようにしてください。
※1)JADA認定製品:http://www.playtruejapan.org/qualified/