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公益社団法人日本トライアスロン連合 JTU 2013JTUニュースリリース 発行元:公益社団法人日本トライアスロン連合 JTU
配信日:2013年6月27日(木)
   

選手用)ドラフティング走行の要点「安全にバイク(ロードレーサー)に乗るために(集団走行時の注意点)」

1、まえがき
スイム、バイク、ランで構成されるトライアスロン。それぞれの種目を安全に効率よく行い、結果を出すためには、日頃の練習に取り組む姿勢が大事です。
その中で唯一機材を使用するのがバイク競技。エンジンは自分の身体。バイクと身体の一体感をもって、自在に使いこなせるようになれば最高です。
エリートレースでは、集団走行・最接近走行が認められる「ドラフティング許可ルール」での基本となる走行技術と感覚を身に付けなければなりません。
それでは、バイク集団走行での注意点、そしてバイクレースに出る時の注意点を身に着け、バイク走行をイメージし、実践してください。

 

2、バイク集団走行時(練習時)の注意点
「やってはいけないこと」と「やるべきこと」を体感的に理解し、練習に取り組むこと。

 

【やってはいけないこと】
A)急なスピード変化をしない:一緒に走る仲間を疲れさせてしまう。速度の急激な変化は接触事故のリスクを増やす。

B)急ブレーキは厳禁:前走者の急ブレーキを掛けると、後走者の前輪がぶつかるリスクが増える。後ろを走る選手は落車、前を走る選手も落車したりホイールが壊れたりする可能性が増えてしまう。

C)急な進路変更はしない:いきなり曲がろうとすると、突発的な動きに後ろの選手は対応できず落車の可能性が高くなる。車輪が接触して落車事故を発生させるもっとも多いパターン。

D)ペダルを踏んでいる脚を急に止めない。:実際にスピードが落ちていなくても、急激な動作変更は後ろを走る選手に恐怖感を与える。

 

【やるべきこと】
E)まっすぐ走る。:もっとも基本的な事項だが、非常に難しい技術でもある。3本ローラーに乗れない選手は真っ直ぐ走れていない証拠。リラックスし、しっかり視線を前方に定めて走ることが基本。

F)減速するときは合図を出す:合図しないで、スピードが落ちると、後ろを走る選手がぶつかって落車してしまう危険がある。全員が安心して走るためには合図を出すことが求められる。

G)一定の回転数で走る:これが一番疲れない。上り坂、下り坂も、ギアをチェンジして、できるだけ同じ回転数で上れるようにしよう。RUNへの脚を残すためにも必要な技術。

H)一定の速度で走る。:これも効率よく、一緒に走る選手たちも走り易く、全体の安全に効果的。

I)走っている場所を考える。:走る位置が悪いと、接触して落車。自分の安全を確保しながら一緒に練習する仲間の安全も考える。

J)進路変更をするときは合図を出す:一緒に走る仲間に思いやりと持とう。声を出したり、手で合図を出したりして知らせることが大切。安全走行のために必要な作業。後ろを走る選手を思いやって走ろう。

K)一緒に走る仲間が安心して走れるよう考える。:身勝手な走り方は皆から嫌われる。レースのときならば仲間外れにされてしまう。

3、バイク集団走行時(レース)の注意点:反復練習とレースのシミュレーションで、頭だけでなく身体がしっかりと技術を身につけているかを判断する。身体能力の差を、知略で埋めることのできる種目、それがバイクだ。

A)安全走行の基本:練習時の注意点を守って走る。それが安全走行につながる。周辺の動きを把握、左右、全体を見て、自分の走行状態を感じておく。

B)全員が同じではない:周りの選手全員が、合図を出してくれる訳ではない。上手な選手もいれば下手な選手も居ることを理解しておかなければいけない。

C)相手の実力を見分ける:これもテクニックに一つ。速いけど技術が至らない選手が存在する。危ない走行をする選手には、できるだけ近づかないことが必要。またレース中であっても注意を促すことも必要である。

D)前の動きが集団を動かす:自分の目の前を走る選手だけでなく、さらにその前を走る選手、集団の先頭の動きにも注意する。集団の先頭が右に動けば全員が右に、左に動けば全員が左に動く。先頭のスピードを上がれば、数秒後には集団全体のペースが
上がる。

E)ギアチェンジのタイミング:スピードを一定に保つために、細かいギアチェンジを繰り返そう。上手い選手ほど、ギアチェンジの回数は多い。苦しくなるちょっと前にギアを変えよう。軽くするときも重くするときも一緒。

F)フィニッシュ手前:バイクシューズを脱ぐ準備と降車ライン手前で降りる準備に入る。この地点でふらつく選手がいる。自身が安全に降車できる技術を身に付け、その上で危ない選手に近寄らないことが求められる。基本はスローダウンだ。

G)落車しそうになったら:手をつこうとしたり、脚を出そうとしてはダメ。亀のように丸まって、背中か肩から落ちるのが正しい。この方法がダメージを最小とする。頭を守ることを最優先とし頭部へのダメージを避けるためのベストな方法。擦過症はやむを得ない。

以上)JTU強化チーム(文責:委員 中山俊行)

 

参考)日本U15トライアスロン選手権(13-15歳)(岐阜県長良川2013/7/28)
ドラフティング許可適用と事前講習会(案内配信:2013年5月24日)
/news/2013/130524-3.html

 

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