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1989年にフランス・アビニヨンで設立された国際トライアスロン連合(ITU)は、設立趣意書に将来のオリンピック参入を目指すことが合意された。その実現の可能性は未知数の時代である。
その後、1994年にIOC総会決議によりオリンピック参入が決まった。そして2000年シドニー、2004年アテネ、2008年北京、2012年ロンドン、さらに2016年にはリオデジャネイロでパラリンピックが加わるほどに興隆をきわめている。リレー種目の参入も期待される。
この興隆の主因は、トライアスロンの持つ健康的でバランスのとれた競技内容にあることは論を待たない。さらに、21世紀にもっとも重要なテーマである環境にやさしい競技であることも世論に迎合するものである。
さらなる魅力は、トライアスロンとデュアスロンそしてそのバラエティ豊かな関連複合競技の世界選手権が各種目で開催されていることも見逃せない。このようにして現在、この競技を世界各国が採用し、現在120カ国と地域を数えている。
スポーツの発展は一個人が達成できるものではない。世界のファミリーがこれを促進した。そして今日、オリンピック競技のIFでも特筆される、女性の会長、副会長、事務局長がリードするITUを誇りに思う。
ITUがオリンピックを頂点に世界の大会を整備し、試行錯誤する厳しい試練もあったが、今後の発展に向けた十分以上の体制がとられたことを高く評価する。
ITU設立の発起メンバーでもある日本は、1994年に日本トライアスロン連合(JTU)として統一した。ITU指針に則り、同年よりITUワールドカップを導入し、世界選手権も開催している。これらの発展の歴史は日本国内でも驚異的な新スポーツの発展として称賛を受けている。
JTU理事一同、横浜トライアスロンワールドシリーズの成功をみて、ここにITUチームを代表するマリソル・カサド会長に感謝の意を表明する。そして、リオデジャネイロ・オリンピックに向け引き続いての尽力を期待するものである。