7月11日(日)、2010NTTトライアスロンジャパンカップランキングイベント第5戦/2010ITUトライアスロンアジアカップ蒲郡大会が、愛知県蒲郡市の特設会場で開催された。
午前11時10分スタートの女子は、スイムに強い中島千恵(トーシンパートナーズ・チームケンズ)が22分25秒でトップフィニッシュ。6秒遅れてエイミー・ロバーツ(オーストラリア)が、その3秒後に田中敬子(チームゴーヤー)と川口綾巳(ウイングスTC)、その1秒後に西麻依子(湘南ベルマーレ)と高野紀子(兵庫県協会)、その1秒後に浅沼美鈴(茨城県協会)、その2秒後に中西真知子(大阪府協会)が続く。
この8名がほぼ同時にバイクへ出たが、高野が脱落し、中島、ロバーツ、田中、川口、西、浅沼、中西の7名が第1集団を形成。その後を、平出美雨(チームゴーヤー)、伊藤弥生(ウイングスTC)、知花果林(チームゴーヤー)、カートニー・ダットン(オーストラリア)、佐藤千佳(神奈川県連合)、竹元久美子(愛知県協会)の6名が第2集団となって前を追った。
そのままの状況でレースはランへ。ランでは早々と田中が飛び出し、軽快な走りで独走態勢をつくった。後を追うのは、ロバーツと中西、川口だったが、トップとの差は開くばかり。結局田中が2時間11分46秒のタイムで、一昨年に引き続き2度目の蒲郡大会優勝となった。
2位は、「田中選手のランはファンタスティックだった。バイクでもよくパックをリードしていたし、私もランでベストを出せたので満足」と語ったロバーツが入った。3位は、アテネオリンピック日本代表の中西が入り、復活ののろしを上げた。
12時30分スタートとなった男子は、ブライス・マクマスター(オーストラリア)とジョシュア・メイダー(オーストラリア)、平野司(ハンズ・スーア・稲毛インター)が20分9秒の同タイムでスイムトップを奪うと、1秒後にスイムが得意の若手、遠藤樹(東京都連合)が、その1秒後に山本良介(トヨタ車体)が続いた。そこから36秒後から13秒の間に、9名が通過した。
バイクでは、山本とメイダーが飛び出してリードを広げる。それを追うのは、福井英郎(トヨタ車体)、下村幸平(G.A.M)、キム・ジハン(韓国)、マーク・ジェンキンス(イギリス)、キャメロン・グッド(オーストラリア)の5名。一時は、45秒程度まで差が広がったが、終盤には15秒差まで第2集団が追いついた。
ランでは、山本が積極的に逃げた。すぐ後ろを追うのはメイダー。やや遅れてグッドとジェンキンス。下村はその後ろにつける。山本が自信をもってスピードを上げるなか、ジェンキンスとグッドがメイダーに追いつき、その後、グッドが不調でレースを離れた。山本はそのまま独走を続け、1時間57分29秒のタイムで、ジャパンカップ2週連続、蒲郡大会4連覇を飾った。2位は、ジェンキンス。3位は、バイク第3集団から追い上げたティム・ジョージ(オーストラリア)が入った。
同時開催された第22回蒲郡オレンジトライアスロン大会は、オリンピックディスタンス女子:平松智子(愛知県協会)2時間17分25秒、男子:永田成也(鹿児島県協会)2時間3分31秒で優勝した。
なお、このレースの模様は、フォトギャラリーでご覧になれます。
<選手コメント>
○田中 敬子(チームゴーヤー)
一昨年の蒲郡でも勝っている。そのときも雨だったので、幸運だった。バイクで第1集団だったのが、後ろに追いつかれないように、みんなに声をかけて走った。来週はハンブルクだが、2年前に世界選手権U-23で6位に入っていてラッキーなのでがんばりたい。
○中西 真知子(大阪府協会)
カムバックを目指してがんばっている。アテネオリンピック代表のころはすばらしい世界にいたと感じられなかったが、いまではもう一度その世界を味わいたいと思っている。今年は、一戦ずつ走れるようになっているので、目標とする日本選手権でぜひ活躍した。
○山本 良介(トヨタ車体)
2週連続優勝はやはりきつい。スイムでいい位置だった。バイクで先行したが、少し追いつかれた。バイクの後ろのパックは、先週と同じようなメンバーだったので、勝てると思った。ランではメイダーがついてきたが、最初周で引き離して出鼻をくじいた。来週からのヨーロッパシリーズへのはずみがついた。
○マーク・ジェンキンス(イギリス)
テクニカルで、雨が降ったためにスリップが怖いコースとなった。バイクで第2集団だったが、福井選手がよくパックをコントロールしてくれて、2位に入れたのは彼のおかげかもしれない。雨が降ったので気温が低くてよかった。これで復活のいいきっかけになる。