5月30日(日)、熊本県天草市で2010NTTトライアスロンジャパンカップ第2戦/ITUトライアスロンアジアカップ/2010全日本男子エイジグループ選手権/第26回天草国際トライアスロン大会が行われた。
午前8時30分スタートの男子は、波がやや高く風もあるなか、トップでスイムを終えたのは、田山寛豪(NTT東日本・NTT西日本/流通経済大学職員)で19分31秒のタイム。2番手は1秒遅れて韓国のキム・ジハン。田山から1分以内に10名の選手が通過。そのなかには、平野司(ハンズ・スーア・稲毛インター)、細田雄一(グリーンタワー・稲毛インター)、杉本宏樹(ルミナリア)、ダニエル・リー・チー・ウー(香港)、佐藤治伸(日本食研)らが含まれていた。
バイクでは、十数名の第1集団と数名の第2集団に分かれて展開。折り返しを過ぎてから、田山とジハンが抜け出して一時は500mほどリードするが、残り約2kmで後ろの集団に吸収され、20名がほぼ同時にトランジションへ入った。
ランに入ると、すぐに細田と椿浩平(村上塾・ブレイブ)が飛び出したが、椿が後退して細田の独走態勢に。その後ろを、昨年の覇者リーと佐藤、杉本が三つどもえで追う。この3名は必死の追い上げを見せたが、安定した走りの細田は寄せ付けず、1時間51分12秒のタイムで天草初優勝を飾った。2、3位はフィニッシュまでもつれこみ、最後のスプリントを杉本が制して2位。3位は佐藤の順。
女子は午前8時50分スタート。土橋茜子(トーシンパートナーズ・チームケンズ)が21分38秒のタイムで水から上がると、佐藤優香(トーシンパートナーズ・チームケンズ)も同タイムの2位。10秒以内に16名がバイクへと出る。このなかには、田中敬子(チームゴーヤー)、川口綾巳(ウイングスTC)、高橋侑子(東京ヴェルディ)、マキシン・シーア(オーストラリア)も入った。
バイクでは、序盤で5名が脱落。残った11名が先頭交代を繰り返し、徐々にスピードを上げ、ランへと移った。
ランでは、高橋が飛び出したが川口がすぐに追いつきトップを奪う。しばらくして佐藤と田中が川口をパスしてマッチレースとなる。残り3.5kmの広瀬公園の登りで佐藤がリードすると田中がついていけず、佐藤がそのまま2時間47秒のタイムでジャパンカップ初優勝となった。2位は田中、3位は川口だった。
同時開催となった男子エイジグループ選手権は、18-24歳・宮崎貴士(佐賀県協会)、25-29歳・西村健太(熊本県連合)、30-34歳・岡本治樹(滋賀県協会)、35-39歳・福本テツロー(広島県協会)、40-44歳・三木琢矢(兵庫県協会)、45-49歳・山野健二(長崎県協会)、50-54歳・堀川光裕(徳島県協会)、55-59歳・渡辺良一(熊本県連合)、60-64歳・揖場裕(兵庫県協会)、65-69歳・山口博(長崎県協会)がそれぞれの年代で優勝した。
女子総合優勝は、松本華奈(島根県協会)だった。
またスプリントは、女子は野田純那(福岡県連合)、男子は森谷聡希(広島県協会)が、リレーはチーム武蔵(下田康介・播正圭史・山下将近)が、アクアスロン女子は山本真唯子(熊本県連合)が、男子は森本幸司(熊本県連合)が優勝した。
なお、このレースの模様は、フォトギャラリーでご覧になれます。
<選手コメント>
○佐藤 優香(トーシンパートナーズ・チームケンズ)
スイムは、チームメイトとリードを広げることができなかった。バイクでは、うまく先頭交代がうまくいったが、マキシン・シーアが同じパックだった。ランでは、田中選手とサイドバイサイドが続いた。コーチを受けた登りの走り方の通りに走ったら、田中選手をリードできた。絶対に勝つ、という気持ちでレースをしたのが勝因。
○田中敬子(チームゴーヤー)
最後の登りで佐藤選手においていかれたのは、実力不足。でも、昨年よりも走れてきている。スイムの波が高く、トップとあまり差がつかなかったのがよかった。ランでは佐藤選手と一緒に前を追い、併走して高橋選手と川口選手を抜いてとトップに出た。最後には負けたのは悔しかった。
○細田雄一(グリーンタワー・稲毛インター)
今日は余裕があった。ランのリズムが良かった。スイムで離されたときに抜かす技術が必要。バイクで田山選手たちが逃げたが、落ち着いて追いつくことができた。アップダウンのランニングは得意ではないのだが、ランの最初でトップを奪ってあとは安心して走れた。残り3km地点でスパートを考えていたが、予想外に後ろと差がひらいたので、そのまま走った。
○杉本宏樹(ルミナリア)
リー選手と佐藤選手と3名で競って前を追ったが、同走の二人には負けたくなかった。最後のスプリントでリー選手が先に仕掛けると思っていて、先に仕掛けるのはやめたが、その通りになった。リー選手はそれほど速くなかった。 |