9月26日(日)新潟県村上市で2010JTUエイジランキング最終戦となる村上・笹川流れ国際トライアスロン大会が、全日本女子年齢別選手権を併催し開催された。気温21度の爽やかな秋晴れの下リレーを含む545名(ランキング対象完走者は410名)が小京都村上の街を駆け抜けた。
全国からトップエイジアスリートが顔をそろえた本大会は2010年シーズンを締めくくるのにふさわしい熱戦が繰り広げられた。
瀬波温泉海水浴場を一斉にスタートする選手たち
女子総合は地元新潟の中条善子がトップでスイムを終えると50秒遅れて中原恭恵(学連・千葉)、そこから9秒差で松本華奈(島根)、さらに7秒差で平松智子(愛知)が続く。バイクに入ると中原が先頭に立ち後続との差を広げていく。松本と平松はお互い一歩も譲らずほぼ同時に40kmのバイクを走り終え中原を追う。得意のランで追い上げた平松だったが、バイクでのリードを維持した中原がベテランの平松、松本を振り切り、今シーズン初優勝を飾った。2位には平松、このレースに最後の望みをかけた松本だったが平松の走りについていけず3位に終わった。4位には伊藤志保(学連・神奈川)、5位に中条、6位には松永千裕(学連・東京)が入った。
今シーズン初優勝を果たした中原
ランキング上位4名が顔をそろえた男子総合はケガで1年ぶりのレース復帰となる平松幸紘(愛媛)が相馬大高(神奈川)とほぼ同時にトップでスイムフィニッシュ。次に56秒差で上がってきたのは倉内誠司(愛知)、そしてそのすぐ後ろに永田成也(鹿児島)が続いた。
最後まであきらめず戦った倉内
バイクに入り平松に追いついた永田はスピードをあげ後続を引き離した。2人ほぼ同時にバイクを終えるが、まだ完全復活にはいたらない平松を横目に永田がランでも軽快な走りをみせ今季4度目の優勝で初のランキングチャンピオンに輝いた。平松は2位ながらも復活の狼煙をあげた。倉内はバイクの遅れが響き3位、シーズン後半ケガで苦しんだものの久しぶりに快調な走りをみせた福元哲郎(広島)が4位に、5位には岡本治樹(滋賀)、Jenkins Peter(東京)が6位に入った。
全日本女子年齢別選手権でもある年齢別女子では24歳以下:中原恭恵(学連・千葉)、25-29歳:駒沢玲子(新潟)、30-34歳:中条善子(新潟)、35-39歳:平松智子(愛知)、40-44歳:福田充紀(福島)、45-49歳:熊崎佳美(大阪)、50-54歳:宇田川知子(千葉)、55-59歳:宗田 恵世子 60-64歳:白石えり子(新潟)、65-69歳:昆朋子(茨城)がそれぞれの年齢で1位の栄冠に輝いた。
全日本女子年齢別選手権入賞のみなさん(前列1位、中央2位、後列3位)
年齢別男子では40-44歳小野俊巳(新潟)が遠藤正和(東京)を破り優勝。地元新潟県の寺尾洋志(45-49歳)、椎名克行(50-54歳)がそれぞれ優勝を果たした。55-59歳の戦いを制した佐藤周平(東京)はエイジランキング初優勝でシーズンを締めくくった。60-64歳1位は山本文忠(千葉)。65-69歳は金子一郎、鈴木明夫の地元新潟勢が1、2フィニッシュを飾った。70-74歳は堀江弘(埼玉)が優勝した。
男子年齢別入賞のみなさん(前列1位、中央2位、後列3位)
全国14大会で繰りひろげられた2010JTUエイジランキング大会で女子総合優勝を果たしたのは平松智子(愛知)。4年連続優勝を目指す松本華奈(島根)に3ポイントリードはしていたものの村上大会で松本が優勝すればランキングも逆転される可能性があった。中原に優勝こそ譲ったが松本との直接対決を制し5年ぶりにエイジ女王の座を手にした。平松は今シーズンを振返り、精神的に苦しい時期もあったが勝てて本当に良かった。いつも一緒に練習してきた仲間や見守ってくれている家族に感謝したいと語った。
5年ぶりにエイジ総合1位に輝いた平松
男子総合1位の永田成也(鹿児島)と2位の倉内誠司(愛知)も2ポイント差。村上大会の結果次第で倉内の逆転優勝の可能性もあった。シーズン後半倉内選手が3連勝を遂げた時は正直追いつかれるかと思ったと振り返る永田。ランで追いつけると思ったが今日は完敗、力不足だった倉内に言わせるほど永田は強かった。昨年のシーズンオフからエイジランキング優勝を目指しトレーニングに励んできたので目標が達成でき本当に嬉しい。多くの人の支えがあったからここまで頑張ってこれた。今日は大勢の人に報告しお礼をいわないと、と顔をほころばせた。
シーズン4勝目を上げ、初のエイジチャンピオンの栄冠を手にした永田
ランキング総合優勝の平松と永田は来年9月に中国北京で開催される世界選手権公費派遣の切符を手にした。
また女子年齢別ランキング30-34歳では松田典子(愛媛)が長尾好子(兵庫)の追い上げを振り切り優勝。40-44歳福田充紀(福島)はランキング6位から一気に逆転優勝を果たした。
45-49歳熊崎佳美(大阪)は土屋智恵美(東京)を破り1位の座を守り抜き、50-54歳の宇田川知子(千葉)は山下桂子(三重)との直接対決を制し逆転、2年連続優勝を飾った。55-59歳の宗田恵世子(東京)は衣川眞喜子(広島)に同ポイントまで迫られたが村上大会での優勝が功を奏し1位に、60-64歳では野上ジェラルディン(東京)が1位の座を手にした。
男子年齢別ランキングも激しい上位争いが繰り広げられた。35-39歳でランキング2位に入った八田益之(神奈川)は今年トライアスロンデビューでの大健闘。40-44歳小野俊巳(新潟)は遠藤正和(東京)を破り逆転優勝。工藤秀雄(東京)も2位に順位を上げた。45-49歳の平田泰久(三重)は1位に同ポイントまで迫る2位。50-54歳の椎名克行(新潟)、古川正敏(東京)、Shrosbree Mark(神奈川)もそれぞれ順位を上げた。
55-59歳の西内秀一(福島)は佐藤周平(東京)に同点まで迫られたが逃げ切り優勝。60-64歳の山下博明(埼玉)、中島安興(富山)らもそれぞれ順位をあげた。65-69歳の神谷進五(愛知)も1位を守り切った。70-74歳の堀江弘(埼玉)は昆英夫(茨城)に1ポイント差まで迫る2位。
茨城の昆朋子(65-69歳)と英夫(70-74歳)は夫婦アベック優勝を果たした。
男女年齢別ランキング優勝者は以下の通り
<女子>
24歳以下:中原恭恵(学連)、25-29歳:戸田光海(愛知)、30-34歳:松田典子(愛媛)、35-39歳:平松智子(愛知)、40-44歳:福田充紀(福島)、45-49歳:熊崎佳美(大阪)、50-54歳:宇田川知子(千葉)、55-59歳:宗田恵世子(東京)、60-64歳:野上ジエラルディン(東京)、65-69歳:昆朋子(茨城)
<男子>
24歳以下:安田巧(学連)25-29歳:倉内誠司(愛知)、30-34歳:永田成也(鹿児島)、35-39歳:福元哲郎(広島)、40-44歳:小野俊巳(新潟)、45-49歳:室谷浩二(滋賀)、50-54歳:堀川光裕(徳島)、55-59歳:西内秀一(福島)、60-64歳:揖場裕(兵庫)、65-69歳:神谷進五(愛知)、70-74歳:昆英夫(茨城)、75-79歳:碇岩雄(東京)、80歳以上:伊賀正美(徳島)