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社団法人日本トライアスロン連合 JTU 2010JTUニュースリリース 発行元:社団法人日本トライアスロン連合 JTU
配信日:2010年07月05日(月)
   
女性スポーツは今(スポーツ文化掲載)

全国各地で大会が開催されるなか、盗撮・迷惑行為の報告が相次いでいます。各種対策は効を奏しているようですが、選手を守るためには継続的な対応が必要です。ここに以前JTU女子委員会が編集した記事を回覧いたします。

スポーツ文化/第5号 2008年11月30日発行 
編集/発行 独立行政法人 日本スポーツ振興センター
特集「女性スポーツは今」

スポーツとハラスメント・トライアスロンの苦労話
(社)日本トライアスロン連合(JTU)女子委員会

<女性選手を狙う罠>

トライアスロンは米国のフィットネスブームにのって盛んになってから、二十年余りでオリンピックに登場するまでになった。自然環境のなかで競技する爽快感や開放感を求めながら、全く異なる三種目の動きが均整のとれた体をつくることも大きな魅力となっている。

このスポーツの魅力の開放感は、見る側からすれば、思わず見とれてしまうようなインパクをもたらすことがある。一般公道や施設で水着同様のウェアで競技するため、時に不健全な関心を呼び起こしてしまう。

典型的な例が盗撮である。赤外線ビデオやカメラを利用し、そしらぬ顔をして女子選手を狙う。これらの盗撮者は巧みに撮影を行っており、顕著な例では特定の選手をスター扱いした「作品」となってビデオショップで販売されていたケースがあった。

さらには、一般のカメラであってもきわどいアングルでの撮影も後をたたない。水着姿を撮影できるスポーツなどの触れ込みでマニア向け雑誌に紹介されるありさまである。

これを受け、主催者としては、担当者を置き盗撮チェックを行うことになる。監視体制が厳しくなれば、盗撮する側も工夫を凝らしてくる。男女がペアになって警戒心をそらし盗撮をするケースさえあった。

これらは最近の都道府県の迷惑防止条例で取り締まれる。警察に委ねることが多いが、被写体となった選手本人が訴えないと罪が成立しない。選手たちは二十歳前後であることが多く、選手本人が見たときの失望感を考えれば、被写体となった選手が訴えることは難しい状況となってしまう。

そのため、代理人として競技団体代表が警察に赴く。現場検証も刑事事件のように行われることがある。検挙できない場合でも、保護者が呼ばれ一般的にいう社会的制裁を受けることになる。

このように、盗撮者と主催側では競技そっちのけであるかのような舞台裏がある。

<表現の自由と社会的モラル>

盗撮の被害を受けやすい競技のひとつである水泳の場合、日本水泳連盟が、赤外線カメラによる盗撮の規制ために製作メーカーと防止策を講じたことがある。室内競技であれば入出時に対応がしやすい。さらに、赤外線対応効果の高い繊維の開発も続けられている。メーカーによってはこの試作品もできあがっているようだ。

トライアスロンでは、広報そして女子委員会などが中心となり大会会場での盗撮防止協力の訴え、看板の設置やアナウンスでの注意案内を進めている。そしてメディア以外の一般のカメラ持参者にも登録を促し、ワッペンなどの標をつけてもうらことがある。メディアには撮影用ビブス着用、一般撮影者には署名とデポジット引換えに撮影許可証を発行するなども行うようになった。

これらの防止策のなかで大事なことは選手自身が認識することである。競技中は対応しようがないものの、レース後に会場周辺を競技ウェアのまま歩き回らないことも必要なことだ。また、男子選手においても、暑いからといって上半身裸でいるようなことは社会的なモラルとして避けなければならない。これらのことはコーチと一体となって配慮することである。

さて、この文章を作成している合間にも新たな問題が提起された。最近はやりYou・tubeに盗撮シーンが掲載されてしまうものである。これを消去するには、この管理人が消去理由を正当と認めないとできない。表現の自由と社会モラルの見解が大きく揺らぐ時代背景を感じる。

<女子選手がトライアスロンを続けるために>

トライアスロンは来年の新潟国体で公開競技となり、国民的スポーツを目指している。鉄人レースともいわれ、過酷というイメージを伴いやすいが、小学生選手が楽しそうに競技する姿が当たり前になった。70歳を過ぎた選手が活躍し、世界的には80歳以上の完走もめずらしくない。女子選手は、男子よりも最高齢は低いようだが、スポーツ生理学からも何らハンディキャップをおうものではない。

ポイントとなるのは、運搬や調整に手間がかかる競技用自転車があるため、やや不利なことがあるだろう。ただし実際のレース現場では、男子選手と比べても対応力の高さや身体能力の強さには目を見張ることが多い。

女子選手がトライアスロンをやるなどとんでもないと思われていた時代には、「鉄女」などとありがたくない表現でメディアに登場したことがある。それほどめずらしく、過酷とばかりの印象が強かった。それがだんだんと短距離、中距離そして長距離タイプとバリエーションが加わり、参加は格段にしやすくなった。

また、結婚後・出産後にもトライアスロンを続けるかどうかが興隆の要点となる。そのため、大会主催地では、託児所を設置するなどの努力をしている。さらに、女子審判員の数を増やすことによって、女性ならではの突発的な出来事や悩みに対応できるようになってきた。

男女平等の理論のなかで、女子のスポーツ参加を促すためには、盗撮や迷惑行為そして各種のマイナス要因から女子選手を守なければならない。このためには、女子委員会が全国の大会主催者と連携し問題提起を続けなければならない。そして選手自身が公共の場にいることを意識し、トライアスロンの魅力を表現する協調の精神をもつことが求められる。


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