5月31日(日)、2009ITUワールドチャンピオンシップシリーズ・マドリード大会が、スペイン・マドリード郊外のカーサ・デ・カンポで行われた。
女子のスタートは午前11時30分。スイムトップをアナベル・ラックスフォード(オーストラリア)が19分36秒で奪うと、サラ・ハスキンス(アメリカ)と足立真梨子(トーシンパートナーズ・チームケンズ)が同タイムで通過。井出樹里(トーシンパートナーズ・チームケンズ)は2秒遅れの5位。20分までに6名の選手がトランジションに入った。
バイクではアンドレア・ヒューイット(ニュージーランド)、リサ・ノルデン(スウェーデン)らのいる第1集団に井出、足立、崎本智子(日本食研)が入っていたが、井出、足立ともに2周目から遅れ始めた。第2集団には庭田清美(アシックス・ザバス)が入っていた。上田藍(シャクリー・グリーンタワー・稲毛インター)は、スイム43位と出遅れたが、バイクの終盤に第3集団から第2集団に追いついた。井出と足立は、第3集団よりも大きく遅れてしまうことになった。
ランに入ると、ヒューイット、ノルデンにジェシカ・アリソン(フランス)、クリスティアン・ピルツ(ドイツ)の4名が先行した。勝負は最終周までもつれ、フィニッシュ前のスプリントはヒューイットとノルデンがほぼ同時にフィニッシュラインに飛び込んだが、僅差でヒューイットが2時間5分57秒で優勝した。3位はアリソン。
日本選手は、上田がバイクでよく前を追い、ランでもランラップ2位となる35分44秒で走り切り、10位に入った。そのほかの選手は、庭田25位、崎本28位、足立32位、井出35だった。
午後2時15分スタートの男子は、イワン・バシリエフ(ロシア)が17分46秒でトップ。18分までの14秒間に、12名が通過。日本選手は、田山寛豪(NTT東日本・NTT西日本/流通経済大学職員)が27位、細田雄一(グリーンタワー・稲毛インター)が22位とトップと約40〜45秒差となった。
バイクでは、バシリエフにマイク・ペッツォールド(ドイツ)、ハビエル・ゴメス(スペイン)、カートニー・アトキンソン(オーストラリア)、クリスティアン・プロクノフ(ドイツ)、アリスター・ブラウンリー(イギリス)、アレクサンダー・ブルカンコフ(ロシア)とドミトリーポリャンスキー(ロシア)らが第1集団を形成した。第2集団には細田、第3集団には田山が入り、終盤に第3集団が第2集団に追いついた。
ランでは序盤からブラウンリーが抜け出し、早々と独走態勢をつくった。追う集団は、ゴメス、アトキンソン、ペッツォールドに絞られた。しかし、ブラウンリーが逃げ切り、1時間51分26秒で優勝した。2位はアトキンソン、3位はゴメス。
日本選手は細田29位、田山33位、山本淳一(稲毛インター)39位だった。
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<選手コメント>
○上田 藍(シャクリー・グリーンタワー・稲毛インター)バイクで第3集団から第2集団に追いつけたのがよかった。バイクのアップダウンのコースは得意なのでよかった。そのあと、ランでじわじわ追い上げて10位となったが、スイムでもう少し早くあがれれば楽に前を追える。またバイクで頑張っても走れる力を残さなければならない。次は、WCSワシントン大会。
○アンドレア・ヒューイット(ニュージーランド)目標だったWCSに勝てて、国で待つ父にいい報告ができる。今日のレースはバイクもランもとてもハードで、自分でもよく戦ったと思う。ランの最後で勝てたのは、なんとも言えずうれしい。次のレースは、WCSのワシントン大会。
○細田 雄一(グリーンタワー・稲毛インター)スイムの1周目はとても速く泳げたが、スイム全体ではあまりいいタイムではなかった。バイクでは第2集団に入れたが、ランでは調子がでなかった。全体にもう少し前の位置でレースをしないといけない。次のレースは、蒲郡大会。
○アリスター・ブラウンリー(イギリス)21歳になり、昨年まではジュニアで、今年からエリートカテゴリーとなった。バイクのコースはハードなことは分かっていたので、何とかやりおおせてうれしい。ランでは完璧にスプリントを決めることができた。ほかの追ってくる選手よりも常に速いペースを保てたことが勝因だ。次のレースは、WCSワシントン大会。