5月24日(日)、2009NTTトライアスロンジャパンカップ第2戦・2009ITUコンチネンタルカップ天草が、熊本県天草市の本渡海水浴場と天草市内をめぐる特設コースで行われた。
男子スタートは午前8時。キム・ジホン(韓国)と山本淳一(稲毛インター)がトップ争いを展開。僅差でキムが19分34秒のタイムでトップフィニッシュ。4秒遅れで山本淳一、その1秒後にダニエル・リー(香港中国)。19分代に12名の選手がトランジションへと向かった。注目の山本良介(トヨタ車体)は8位で通過した。
バイクでは、徐々に第1集団が大きくなり、苓北町で折り返すころには25名の大集団となった。そこから、平松幸紘(日本食研)とジェイソン・シー(香港中国)が二人で逃げ、ランへのトランジションに飛び込むころには、23名の第2集団と約500mの差となった。
ランに入ると、平松とシーは後退。変わって、序盤から山本良介、リー、ダン・ロビンソン(オーストラリア)、杉本宏樹(箕面スイミングスクール)、アンソニー・マックスィーニー(オーストラリア)の5名が先行し、激しいサイドバイサイドを繰り広げた。
勝負はフィニッシュ前の直線までもつれ、リーがスプリントを制して1時間50分44秒のタイムで優勝した。2位はロビンソン、スイムからトップ集団で戦った山本良介は惜しくも3位だった。
午前8時20分スタートの女子は、土橋茜子(トーシンパートナーズ・チームケンズ)が韓国のスン・エンキュンと20分17秒の同タイムながらスイムを1位通過。その後、中島千恵(トーシンパートナーズ・チームケンズ)、足立真梨子(トーシンパートナーズ・チームケンズ)、高橋侑子(東京ヴェルディ)、太田麻衣子(千葉県連合)、今村優(九州共立大学)がトップと1分差でバイクへと移った。
バイクでは、土橋、スン、中島が第1集団を形成して逃げの体制をつくった。このなかに足立は入ることができなかった。しかし、第2集団の7名のなかにには、太田、菊池日出子(チームブレイブ)、西麻依子(湘南ベルマーレ)ら、バイクの速い選手がいて、折り返しまでに第2集団が追いつき、10名の第1集団となった。この第1集団は、後続の集団に約3分の差をつけ、ランへと入った。
ランでは、アップダウンの激しいコースのなか、中盤から菊池がリードを広げた。結局、2位に35秒差をつけ、2時間3分10秒のタイムで、国内での初優勝を遂げた。2位は土橋、3位は足立となった。
同時開催の第25回天草国際トライアスロン記念大会の第10回全日本男子エイジ別選手権の各優勝者、女子の優勝者は以下の通り。
<エイジ別男子>
18-24歳 山中俊輔(大阪府) 2:10:06
25-29歳 中井啓太(三重県) 2:03:29
30-34歳 岡本治樹(滋賀県) 2:05:13
35-39歳 フリーマントル マーク(鹿児島県) 2:07:56
40-44歳 林真一(宮崎県) 2:09:04
45-49歳 山野健二(長崎県) 2:09:40
50-54歳 内田哲(福岡県) 2:20:15
55-59歳 渡辺良一(熊本県) 2:23:35
60-64歳 妹尾浩之(福岡県) 2:27:53
65-69歳 熊谷孝二(福岡県) 2:36:47
70歳以上 田中國宣(熊本市) 3:02:23
<女子>
18-24歳 大塚真弓(愛知県) 2:25:47
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<選手コメント>
○菊池 日出子(チームブレイブ)国内で、ジャパンカップではじめて優勝できてうれしい。けがが多くて満足にはしれなかったが、今日は、相手のことを考えずに自分に集中して、ランで粘ろうと思っていた。スイムの目標が先頭集団であがることだったが、バトルもあって、遅くなった。バイクで早い地点で前に追いつけたのでよかった。らんでは、中盤からリードしたが、残り3km地点でうしろと17秒と言われたので、頑張った。みんながきつい坂で頑張った。次の大会は、蒲郡大会。
○土橋 茜子(トーシンパートナーズ・チームケンズ)日ごろの練習で、距離を積んできたのできちんと10kmを走れるようになった。その成果が表れた。去年までは練習でも10km走れなかった。最近は16kmまではしれるようになって、10kmが短く感じるようになった。スイムで先行して、バイクで逃げたかったができなかった。バイクの走力を高めたい。次のレースは、WCSのワシントン大会。
○ダニエル・リー(香港中国)予想に反してウェットスーツ着用不可のスイムになったが、きれいなスタートがきれた。1周目での遅れも、2周目で取り戻せたし、望んだ以上のスイムになった。バイクはスイムと違って、集団ができたのでイージーだった。おかげで、ランに備えて力をためることができた。ランでは、4名の選手と先行したり、後ろについたりと激しいトップ争いになった。しかし、途中からリラックスして走ることができたのが最後のスプリントにつながった。2週連続の勝利はこの上ないスタートになった。次のレースは、中国選手権。
○山本 良介(トヨタ車体)ランは、自分でペースをつくって走っていたので競り合っていても楽だった。心拍数も低かった。そのペース設定がほんの少し遅かったことが敗因。その設定をあげられるように今後の練習続けていく。フィニッシュ前のスプリントより、その前の登りで後続を離しておくべきだった。最後の500mが課題。次のレースは蒲郡。