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社団法人日本トライアスロン連合 2008 JTU ニュースリリース 発行元:社団法人日本トライアスロン連合
配信:2008年11月14日(金)
   
第1回アジアビーチゲームス バリ大会 報告書
山本淳一(K's-Yアスリートチーム・稲毛インター)

期日:2008年10月26日
場所:インドネシア サヌールビーチ周辺
距離:51.5km(オリンピックディスタンス)
  S1.5km(2周回、ビーチスタート)、B40km(4周回)、R10km(2周回)
気候:気温 28℃、水温 26℃

結果(男子)1位 LEE CHI WO DANIEL(香港チャイナ)1:52:49
        2位 山本淳一 (日本)1:53:15
        3位 WRIGHT ANDREW(香港チャイナ)1:54:19

第1回アジアビーチゲームスは、45カ国から3000人余りの選手が参加し、19競技(公開競技2競技を含む)がインドネシアのバリ島で10月18日から26日の期間で行われた。そのうちの1競技として、トライアスロンが行われ、日本代表として男子2名、女子2名が派遣された。

トライアスロン会場は、空港から30分程のサヌールビーチ。ビーチサッカー、ビーチハンドボールも行われていた。現地入りしたときには、各競技予選が終わっており、準決勝、決勝を残すだけであった。
 
レースは、マラソンスイムと会場が交差するとの理由から、スタート時間が朝7時の予定から朝6時に変更。日の出が5時30分過ぎのため、暗い内からの移動そしてアップ調整となった。

さらに、5時ごろから降り出した雨で、視界がほとんどなくなるほどの厳しいコンディション。会場の設営も遅れたが、スタッフの努力で予定通りの開始となった。

ビーチスタートを得意とする自分は、バトルに入ることなく抜け出す。先頭で泳ぎ、周りを見る余裕もあった。しかし、第1ブイ手前で後ろの選手に足をつかまれ、怒りを覚えたが、グッと堪え、レースに集中。泳ぎのリズムを立て直し、1周目を3番手で通過、そのままスイムを終えることができた。

トランジションまでの200mを走り、バイクに移ったときには2番手スタート。バイクコースは、バイパス道路で5km往復コースの4周コース。バイパスに入り、先頭でレースを引っ張る展開となる。集団ができるまでは、スピードを落とさずに走る。5km折り返しから後続との差が分かるため、スピードを緩めることなく展開できた。

先頭は、香港と韓国が各2名そして私で5名の集団。折り返しから後続を確認すると、第2集団3名、第3集団は10名近い固まりとなっていた。

1周目を終え、後続とは40秒差。後ろは、大きな第2集団となっていた。差が詰まってくる覚悟はしていた。しかし、5人でローテーションを回し、2周目を終えた時点で1分差、最終周回に入ったところで、3分以上の差が付いていた。

大差が付いたため、今度はトップ5人でのけん制が始まり、香港そして韓国同士がそれぞれで逃げを狙ったため、辛い状況となってしまった。しかし、うまく対応しチャンスを見て、一人で抜け出す。差を開きトランジションもスムーズに、ランは先頭で飛び出した。
 
ランコースは、2.5kmを折り返す2周回のコース設定。振り返ることなく、自分の走りに集中した。最初の折り返しで、2番手の香港リー選手が迫っているのが分かった。3番手は香港のアンドリュー選手だが差は広がっていた。

4km過ぎでリー選手に追いつかれてしまい、1周回目を2番手で通過する展開となった。10秒程度の差で、付かず離れず最後の折り返しを終え、残り2.5kmの勝負となった。

走りにも、まだ力が入る感じがあり、残り1kmでトップに。一気に離したかったが、先に仕掛けられ、そのスピードアップに付いていけなかった。開いた差を埋められないままフィニッシュを迎える。リー選手のフィニッシュテープを切る姿を見ながらの2位フィニッシュ。悔しさが大きくこみ上げてきた。
 
それでも今回は合宿をしてベストの状態で出場できた。その結果、アジア大会に次ぐ権威ある大会で銀メダル獲得となった。あと一歩のところで、金メダルを逃し悔しさいっぱいながら、表彰式で揚がった日の丸を見て、今までの苦しさが報われたように思えた。

銀メダルを獲得した山本選手

asiabeach


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