●日本代表の西内が天草2連覇、女子は中西がランで引き離して優勝
6月4日（日）、日本の51.5kmのトライアスロンの発祥の地、天草で第16回天草国際トライアスロン大会が開催された。この大会はITUインターナショナルイベントであり、また第1回全日本男子エイジグループ選手権、FISU世界大学トライアスロン選手権日本代表選考会として行われた。 エリート男子では、西内洋行（チームテイケイ）が、昨年に引き続きラン勝負を制して優勝。女子では、中西真知子（チームNTT東日本）が、ランラップ1位となる好走を見せ、優勝した。
ジュニアでは、女子は大松沙央里（日本女子体育大学）が、男子は益田大貴（NITTOH TEAM KEN'S A&A）が優勝した。
また男子エイジグループ選手権では、15-19歳が大村睦（鹿児島県協会）、20-24歳が高浜邦晃（福岡県連合）、25-29歳が泉健児（大阪府協会）、30-34歳が武田浩詩（兵庫県協会）、35-39歳が馬場孝利（鹿児島県協会）、40-44歳が相本忠（山口県協会）、45-49歳が萱野末弘（熊本県連合）、50-54歳が塚本敬三（熊本県連合）と、8名の優勝者が誕生した。
女子では、15-19歳が渡辺英恵（大阪府協会）、20-24歳が早野美智子（熊本県連合）、25-29歳がスーザン・ケリー（宮崎県連合）、30-34歳が羽田珠子（愛知県協会）、35-39歳が矢島ルリ子（熊本県連合）、40-44歳がサンドラ・スミス（広島県協会）が1位となった。
スイム・バイク・ランを3名でつなぐリレーの部では、崇城大アスリートが優勝した。
このレースの結果、今年7月30日にハンガリーのティシュアウィバローシュで行われるFISU世界大学トライアスロン選手権への出場者に、女子は中西（桃山学院大学出身）、枇杷田深雪（ニデック／大阪信愛女学院短期大学出身）、大松沙央里（日本女子体育大学）が、男子は菊地次郎（山形大学）、竹内鉄平（アラコ／南山大学出身）、永田成也（崇城大学）が内定。残り男女3名ずつと合わせて、後日、日本学生トライアスロン連合から正式発表される。
バイクに入るとこの7名が第1集団を形成。途中でスミスが3回エスケープを試みるが、いずれも集団が追いつき、第1集団がそのままバイクを終える展開となった。
ランで飛び出したのは、スミス、クロミダス、西内の3名。西内は、1周目に二人の走りを冷静に分析。登りで遅れるクロミダスと降りで遅れるスミスの弱点を2周目に突き、登りでクロミダスをパス、降りでスミスを引き離すと、そのまま1時間50分10秒のタイムでこの大会2連勝を飾った。2位は、1時間50分33秒でクロミダスが、13秒遅れてスミスが3位となった。
西内は、「去年と同じようなレース展開になったが、今年は全体的に余裕をもって周りが見えた。特にランでは去年のレースを思い出しながら、相手選手おウィークポイントを探るという実践的な経験ができた」とレースを振り返った。ギリシアのシドニー・オリンピック代表選手であるクロミダスは、「西内はさすが日本のオリンピック代表」と素直に脱帽の様子だった。
●苦手のランを改善した中西が1位に